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国内〜世界各地におけるメディアアート(時々現代美術)のアレコレを、待望の第一子「坊や」の成長と共に追いかけます!
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知人から、ナレッジキャピタル・トライアルについて考えがあれば何か言ってくれ、と言われたのでこんなメールを送りました。


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◯デザインとアートの違い(あくまで私の考えだからね)
デザイン→社会に対して有用性があるもの、向上性のあるもの、これまでに無かったもの、が条件。
アート→何かを表現する、という前提以外に特に条件は無い。ただ、“有用性に限るところではない”、ということが最低条件。


◯メディアアートとして分類される作品たちの二つの傾向
<GPS技術を用いた作品を例に挙げて>

①肯定的な試み(エンターテイメント志向、あるいは、技術開発の上に立ち、人の興味・発見を促すもの)

【ブラスト・セオリーの『Can you see me now?』】
 オンラインでアクセスしたプレイヤーがヴァーチャルな都市空間の中を移動し、GPS付き携帯電話を持って現実の都市を走り回るランナーたちに捕まらないように逃げ回るという、ヴァーチャルな街と現実の街の両方で同時に行われる追跡ゲームのような作品。
 現実の街を舞台としながら、ヴァーチャルとリアルが交錯したプロジェクト。

※日本でも、ICC主導のもと開催→http://www.canyouseemenow.co.uk/tokyo/jp/intro.php

※最近になって、この作家と関連のない日本人グループがiPhoneアプリ「鬼ごっこ」として類似したものを配信→http://itunes.apple.com/app/onigokkoradar/id329358861?mt=8
→http://zeptotools.wordpress.com/2009/10/14/technological-modern-tag-in-tokyo-ar-experiments/



②批判的な試み

【作家名、作品名不明】
 GPSを使って監視カメラの位置をマッピングし、監視カメラに映らずにいかに街を歩けるか、という試み。
 作品の概要としては、自転車に白線機(運動場に白線を引く機械)を積み、インターネットを経由して届けられる観客からの政治的メッセージを、警察の目をかいくぐって町なかの道路に記述していくというもの。
 この作品は、監視カメラで包囲された社会に生きる『電子的市民』といった考えに反抗する、アクティヴィズム的なアプローチとして呈示されたと言える。9.11以降、市民単位にまで国家主導の監視体制が入り込み、こういった制作はそれまでに比べて盛んになった。
 他国(アルスだという確認が取れていないので明言出来ない)のメディア芸術祭では、テクノロジー批判としてのスタンスを持ったこの作品が何らかの賞を受賞している。

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 “イノベーション”を求めるときに、①だけを受容し、②を拒否すると、アーティストたちの居場所は徐々になくなり、ナレッジ・キャピタルにもたらされるのは商業的デザインのみとなるかも知れない。
 商業的デザインだって本来は、何かしらの批判性を持った時に大きく飛躍し、それがやがてメジャーに取って変わるもの。
 『アーティストは私の企業のために何か実用的で面白いアイデアをくれるもの』という認識には、これまで以上によく注意を払わなければいけないのではないか。


 ※ある大学の情報デザイン専攻の学生が、前回のナレッジトライアルで、企業の社員と思われる人物に「うちの製品使って何か作品作ってくれませんか?」と言われたという。
 しかし、彼の大学を始め、他大学に於いても、芸術を学ぶ多くの学生は『ハード面から作品の構想をしてはいけない』と教えられている。デザインとアートの違いが、そこにも表れていると思う。

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プロフィール
HN:
M.Mayuko
性別:
女性
趣味:
撮影、聴講、展覧会ぶらぶら
自己紹介:
同志社女子大学/情報メディア学科にてメディアアートに出会い、
大阪大学/文学研究科文化動態論専攻アート・メディア論コース修了

メディアアートの鑑賞環境における誘導スタッフの重要性を唱え、
日本国内、ヨーロッパ、アジア等を視野に入れて調査をしてきました。
実践として、メディアアートの作品解説&体験誘導のスタッフ育成・監督を
下記のような展覧会で担当しています。

「生存のエシックス」@京都国立近代美術館
「ナレッジトライアル2011/アルスエレクトロニカブース」@堂島リバーフォーラム
「アルスエレクトロニカ大阪展/Poetry of Motion」@ブリーゼブリーゼ

また、メディアアートユニット「sz」の活動においても同様の仕事をしています。

2011年〜大阪大学CSCDの特任研究員を経て、
現在、2012年夏に生まれた第一子のお世話を始めたところです。

“メディアアート”という語の危うさ、移ろいやすさを念頭に置きながら、
相変わらず各国のメディアアート事情を追いかけながら、
子供の成長に目を見張りながら、
お風呂で毎日ドイツ語を頑張っています。
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